いまだにいる「ひどいお坊さん」~寺ネットサンガ「坊コン」 2年ぶりに「坊コン」が開催されました 寺ネット・サンガ 事務局 ひどいお坊さん 僧侶 寺ネット・サンガ
いまだにいる「ひどいお坊さん」~寺ネットサンガ「坊コン」
坊コン
2022-07-02
2年ぶりに「坊コン」が開催されました
2022年6月29(水)、日本橋の貸会議室にて寺ネットサンガの坊コンが開催されました。
坊コンは2020年2月以来オンライン開催を余儀なくされてきましたが、2年ぶりの「リアル坊コン」です。実際に顔を見ながらお坊さんの話を聞いて、直に参加者の方々と意見交換ができるのは良いものです。今回、貸会議室の広さもあって、予め参加は予約制でしたが、早々と埋まってしまったほどでした。
今回のテーマは「いまだにいる『ひどいお坊さん』」。登壇したのは寺ネットサンガ代表を務める吉田尚英(日蓮宗)さんです。
【アンケート事例】
全日本葬祭業協同組合連合会「葬儀にかかわる僧侶の実態調査」(2022年実施)のアンケート事例を紹介。 “僧侶が遺族に対して失礼な態度を取ったり、遺族に寄り添いがないと感じた経験がある”という設問に「大いにある」「少しある」と回答した葬儀社が5割にも上っているとのこと。
勝桂子氏が『いいお坊さん ひどいお坊さん』を上梓した2011年と変わらぬ「ひどいお坊さん」がいまだにいると問題提起をされました。
なぜ「ひどいお坊さん」が生まれるのか?
葬儀の主役は故人、遺族は観客、僧侶は司会進行役、葬儀社は調整役であるはずがが、僧侶が主役だと思っているのかもしれません。
また、お寺という狭い世界、社会人としての経験不足があるのではないか、布教が前面に出て遺族に寄り添うことがおざなりになっているのでは、などと尚英さん。
寺院経営者としての責務の重さ、一人の僧侶としての個人的人格も原因の一つに挙げられるでしょう。辛い僧堂での抑圧体験のトラウマや世襲制の弊害、若い僧侶への教育に傾聴やグリーフワークの研修がないことも挙げていました。
最後に、常に相手の状況に応じた気配りができるような人格を育む修行の重要性、社会的状況が大きく変化する中で寺院の生き残りをかけた長期的展望を見据える重要性があるでしょうと締めくくられました。
坊コン談義
休憩後に、3班に分かれて「お坊さん」というテーマで自由に話合いをしました。各班にお坊さんが1人は入ったグループディスカッションです。
これまでは外部の居酒屋などで懇親会を開いていたのですが、今回は軽くお酒も用意して、法話にまつわるテーマについての“ディスカッション兼 懇親会”として行いました。
(広めの距離でマスク会食です)
参加者の中には、複数の葬儀社様もいらしていたので、実際に見たひどいお坊さんの経験談が飛び出すなどリアルな現状に驚く参加者の方もいらっしゃいました。葬儀社が見た遺族のわがままな話も飛び出し、お坊さん側だけでなく葬儀を担う葬儀社や、遺族側の態度の問題なども考えさせられました。
まるで、2年間のギャップを埋めるかのような参加者の皆さんの熱のあるディスカッション。お坊さんと気軽に話が出来る場「坊コン」ならではの笑いの絶えない、楽しくカジュアルな懇談会となりました。
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