歩いて終活・第3回寺町ウォーキング~お葬式とお寺(前編)「お葬式とお寺」~私のお葬式を考える

「お葬式とお寺」~私のお葬式を考える

日蓮宗東京都南部宗務所主催、寺ネット・サンガ協力の「歩いて終活・寺町ウォーキング第3回」が2016年6月4日(土)に開催されました。

日蓮宗のお坊さんと共に様々なお寺を巡り、歩きながら終活について考えましょうというイベントです。今回は「お葬式とお寺」をテーマに蒲田から羽田周辺を歩きます。

集合場所の行方山「妙安寺」は京急蒲田駅前にあります。境内を入ってゆくと緑豊かなお庭の草木が迎えてくれました。

まず、妙安寺本堂にて、おつとめをして事故のないように回向・祈願をしてくださいました。その後、今回の行程のご説明を頂きました。三回目の今回は「私のお葬式を考える」というテーマで終活を考えながら歩いていきます。

続いて、妙安寺の市川智康住職による法話「仏教質問箱―お葬式について」を拝聴しました。

市川智康師は御年81歳。池上本門寺学頭・南無の会総務としても務めておられます。
著書には30年以上もロングセラーとなっている『仏教質問箱』や『仏さまの履歴書』『日蓮聖人の歩まれた道』『折々のこと』等などがあります。

歩いて終活・第3回寺町ウォーキング~お葬式とお寺(前編)市川智康師による法話

市川智康師による法話

仏教では亡くなると皆、浄土へ向かって行きます。「お葬式」というのはお釈迦様に「この方をどうぞよろしくお願いします」とご挨拶をし、また、これまでお世話になった方々へ「ありがとうございました。先に浄土へ参ります」とご挨拶する社会的な儀式です。家族だけのものではないのです。ところが最近は、家族葬だけで済まそうとする方も増えてきました。家族だけでお葬式を済ませてしまっても、後日「なぜ知らせてくれなかったの?」と言われてしまうなど、あとあと色々と問題が出てくることがとても多いように感じます。「故人への最期のご挨拶の機会として『お葬式』はあるべき」と皆さんにはお伝えしています。

「本来はお通夜のほうが正式なお葬式だった」というお話なども大変興味深く拝聴しました。
昔は交通手段が十分でなかった事で、葬儀の報告を受けても遠方から出向くのにも時間がかかったことから、元々亡くなった日の真夜中にしていたお葬式を翌日に延ばすようになり、いつしか本来のお葬式を「お通夜」と呼ぶようになっていったのだそうです。

法話の後は、参加者から市川住職への質問が次々と飛び出していました。「葬儀と告別式の違いは?」、「戒名は必要?」といった質問から、日蓮宗での木魚や太鼓の叩き方などにも質問が及びました。

歩いて終活・第3回寺町ウォーキング~お葬式とお寺(前編)終活ウォーキング~清光山「妙幸寺」参拝

終活ウォーキング~清光山「妙幸寺」参拝

妙安寺を出発し、次の目的地である妙幸寺まで呑川沿いを歩いていきます。6月初旬で梅雨入りが心配でしたが、晴天に恵まれ、日傘を差して歩く方もおられました。

呑川の川辺を気持ちの良い風に吹かれながらゆっくりと歩いていきます。寺町ウォーキングも3回目ともなると、お坊さんともすっかりと打ち解けて冗談も飛び出し、笑い声があちこちで上がっていました。

モダンな建物のお寺の妙幸寺庫裏ビルを入って行くと、奥に椅子の並ぶ本堂がありました。ご住職からお寺の由来や漁師町としての地域の歴史などを伺った後は、2階にて美味しいお昼ご飯を頂きました。豪華な仕出し弁当には新鮮なお刺身まで付いていて皆さん大喜び。食後にはエンディングノートを記入し、しばし食休みです。参加者同士で、これを機会にと連絡先の交換もされている様子も見られました。

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寺町ウォーキング

寺町ウォーキング 市川智康

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