寺ネットサンガの遠足~鎌倉お坊さんと話しながら春の鎌倉を散歩

お坊さんと話しながら春の鎌倉を散歩

寺ネット・サンガの新企画「サンガの遠足」が2017年4月14日(金)に開催されました。
このイベントはお坊さん達と一緒に春の鎌倉を歩きながら「お坊さん目線」で案内をしてもらうというもの。北鎌倉駅~円覚寺~建長寺~鶴岡八幡宮~鎌倉駅というコースを歩いていきます。
金曜日の平日の午後2時の集合でしたので、時間的にもゆったりした遠足です。

鎌倉駅の周りにある桜は満開に咲いていて、暖かな日差しを浴びてふうわりと花びらが風に舞っていました。穏やかなとてもいいお天気。寺ネットサンガの代表である吉田さんのご挨拶のあと、イヤホンガイドが配られました。それぞれ耳にイヤホンを付けてさあ、出発です。
鎌倉周辺の道路は道幅が狭く、歩道も一人がやっと通れるくらいの細いところも。でも、イヤホンガイドのお陰で一列に並んでいても案内のお話を伺いながら歩けます。
  

【北鎌倉駅~円覚寺へ】
まずは集合地の北鎌倉駅からすぐのところにある円覚寺を訪れました。
円覚寺は臨済宗円覚寺派の本山です。山門を抜け修理中の仏殿を横目にゆっくりと歩いていきます。円覚寺の竹林さんが詳しくお話をしてくださるのを聞きながら、皆さんそれぞれ写真を撮ったり、花を愛でながらの散策です。

円覚寺の奥に進んでいくと開山・無学祖元(仏光国師)禅師の塔所がありました。禅寺らしい静かな佇まいで美しく整えられた庭が大変印象的です。時間が止まってしまったかのようにずっと昔から変わらずに存在しているようです。
さらに奥に進んでいくと、普段は入れないという舎利殿が見学できるとのこと。円覚寺の舎利殿は関東にある数少ない国宝の一つ。杮(こけら)葺きの舎利殿は唐様式という作りで、仏牙舎利というお釈迦様の歯が奉安されているという大変神聖な場所です。
舎利殿の美しさもさることながら、掃き清められた庭や、何とも言えない涼やかな空間にすっかり癒されて優雅な時間を過ごすことが出来ました。
鎌倉の山々に守られたようにある円覚寺の中でも、ひと際神聖な場所である舎利殿。参加者の皆さんそれぞれが鎌倉時代から現代に続く歴史の営みに想いを馳せたことでしょう。

寺ネットサンガの遠足~鎌倉円覚寺~建長寺へ

円覚寺~建長寺へ

次は建長寺へ。建長寺は臨済宗建長寺派の本山です。円覚寺から10分ほど、切りたった岩の合間を抜ける道路を歩いていきます。建長寺三門前の小道の桜も満開で、皆さんさっそく写真撮影に興じていました。
藤尾さんが何週間も前から見学依頼をしてくださったお陰で、貴重な三門内部も拝観させていただくことが出来ました。梯子の様に急な階段を上っていくと三門上部には釈迦如来像と五百羅漢が安置されていました。三門のひと際高い所からの眺めは最高で、仏殿や三門前の桜、庭の新緑が目にまぶしく感じました。普段には見ることができない内部を拝観させていただき、本当に貴重な体験が出来たことで皆さん興奮気味です。

建長寺は今回案内くださった藤尾さんが実際に修行をされた場所でもあります。そのため、イヤホンガイドから聞こえてくるお寺の説明も大変詳細。お坊さんが修行をする専門道場や、法堂の天井画の龍雲図、美しい庭園や実際に修行できる方丈の様子なども詳しい説明と共に見せていただきましたので、大変勉強になりました

寺ネットサンガの遠足~鎌倉建長寺~鶴岡八幡宮へ

建長寺~鶴岡八幡宮へ

建長寺を出て鎌倉方面に下って歩き鶴岡八幡宮へ。
平日でしたので境内はそれほど人が混んでいいないため、ゆっくりとお参りが出来ました。鶴岡八幡宮の境内から街を見渡すと、まっすぐに伸びた段葛(だんかずら)にも満開の桜が彩をそえていました。
藤尾さんが「本来なら、遠近法で遠くに行くほど道が細くなって見えるはずなのに、鶴岡八幡宮から見ると段葛は細くなっていきません。実は段葛の道幅は二の鳥居に近くなるほどだんだん広くなっているのです。逆に海側から鶴岡八幡宮を見ると、とても遠く感じるように作られているんですよ」と説明くださいました。

3時間ほどの遠足でしたが、あっという間の楽しい時間でした。ぽかぽかとした日差しの中、円覚寺~建長寺~鶴岡八幡宮と春の鎌倉を満喫することが出来ました。イヤホンガイドや見学予約などのおかげで、法話を聞きながら歩いたり、非公開の建物や仏様を拝観できたことは寺ネットサンガならでは。ぞんぶんに仏教を味わえた鎌倉の春散歩でした。


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