番外編「東京ジャーミイ訪問ツアー」東京ジャーミイ訪問ツアー

東京ジャーミイ訪問ツアー

2014年3月15日(土)寺ネット・サンガ代表の中下大樹さん企画による「東京ジャーミイ訪問ツアー」が行なわれました。約30人の参加者たちは代々木上原駅に待ち合わせ、「東京モスク」と日本でも親しまれている「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」に向かいます。


モスクはオスマントルコ様式で、1938年に建設されました。老朽化に伴い2000年に建て直されたそうです。
内装から外装までほとんどトルコから運ばれた資材を用いたという、青空に良く映える白い美しい建物です。
モスクに到着し、定例の「イスラーム入門講座」を受講しました。
日本人ムスリム・前野直樹さんからお話を伺います。


○「40のハディース解説」第2回(第3の伝承)「イスラームの土台は五つの柱♪」

「六信五行」のイスラーム五行について詳しくお伺いしました。
五つの行いは、建物の五つの柱と喩えられており、大切なことなのだそうです。

五行・・・信仰告白(シャハーダ)・礼拝(サラー)・喜捨(ザカー)・断食・メッカ巡礼
五行は建物と同時に大樹にも喩えられるそうです。
唯一神のアッラーを意識しながら日々実践し、「心への水やりを忘れない」ことが大切というお話でした。



○「40のハディース解説」第2回(第4の伝承)「運命を信じ、前向きに生きよう♪」

ハディースと呼ばれる言行録から「運命/宿命」をテーマについて、少し難しいお話に入りました。
レジュメには「運命は『予知』に基づき、自由意志による選択を追認して真実となる」とあります。
もし自分の自由意志によって間違った行ないをしたならば反省をし、よい選択を行なって結果が実ったならば、アッラーの恩恵と感謝します。


日々小さな実践によって信仰心を培っていくことの大切さを学びました。

番外編「東京ジャーミイ訪問ツアー」休憩時間に

休憩時間に

写真は、休憩時間にごちそうになったボレッキと、バクラヴァと呼ばれる蜂蜜漬けのパイです。



イスラム教には断食月(ラマダーン)があります。
日没後には食事をしても良いことになっているそうで、断食後の食事をイフタールと呼ぶのだそうです。
東京ジャーミイでは、ラマダーン月にムスリムではない一般の方々にもイフタールを振る舞います。
期間は6月29日から7月頭まで。6時半頃から始まりますが、なくなる時もあるそうです。

詳しくは、東京ジャーミイのホームページからご確認いただければと思います。



ここから東京ジャーミイの下山茂さんにご案内頂きます。

下山さんは、肌の色が違ってもみんな一緒に礼拝するのがいい。神のもとで人間はみんな平等だという感覚を感じとってほしいとおっしゃっていました。
厳粛な気持ちで、礼拝に参列させていただきました。

番外編「東京ジャーミイ訪問ツアー」イスラム教のあれこれ

イスラム教のあれこれ

イスラム教は、「形」を大切にする宗教なのだそうです。

礼拝という形によって心が育まれます。礼拝は目に見える形ですが、信仰告白など目に見えない声も、大切な形のひとつだそうです。

下山さんは、例えば好きな人がいて、心の中で100回好きだと思っても、伝わることもあるかもしれないけれど、一回告白したら一発で伝わるでしょう?とおっしゃいます。
参加者はうん、うんと頷きます。



声に出す、という形はコーランも同じことで、アラビア語のコーランは、声を耳に入れる形を大切にしています。
コーランの大切な一説を、下山さんがアラビア語で読んでくださいました。韻を踏んでいて、とてもきれいな響きです。

イスラム教の真骨頂はメッカ巡礼だというお話もございました。ある山に登って頂上へたどり着いた時、体はボロボロになっても心が満たされるのに似ているといいます。



また、下山さんの断食月の体験も教えてくださいました。
日没まで水や食事を摂らず、日没後、最初に口にする水が本当においしいそうです。
普段は忘れている食べ物のありがたさを感じるそうです。

「1ヶ月間、心身がリフレッシュしてリセットするのがラマダーンです。意外でしょう?」とにこやかにお話ししてくださいました。

最後に下山さんは、「東京ジャーミイにいつでも来てください」とおっしゃっていました。



○感想
断食が苦行の期間だと思っておりましたので、びっくりしました。
初めてモスクに入るのはちょっとだけ勇気が入りますので、こういうツアーに参加できたことはとても良かったです。

今日はトルコ料理のごちそうも頂き、不思議な旅をしてきたような気分です。
また、イスラム教に対する感じ方も変わったように思います。やはり知らないことに対する不安もありましたので、まずは自分の目で見て、感じることが大切だなと思いました。



ふらりと立ち寄ることのできる東京ジャーミイですが、肌の露出を極力控え、女性はスカーフをするなど、細かい配慮を忘れずに訪れたいものです。
ラマダーンの6月末、夜はどんなににぎやかなことでしょう。
今年のラマダーンは、東京ジャーミイで楽しい夜を体験しに行きたいです。

番外編「東京ジャーミイ訪問ツアー」

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