「仏の時間」  吉田尚英無量

無量

お経には、『むりょう』という言葉がよく出てきます。「無料」ではなく、「量り無し」と書き、量ることができないほど、大きいということです。

また、仏さまのいのちは始まりも終わりもなく、量り知れないほど長い、『無量』であるとも説かれます。

そして、私たち、生きとし生けるものも、仏さまのいのちの一部として生かされているのです。

たとえば、大きな大きな、それこそ銀河系宇宙より大きな仏さまの体があると想像してください。私たち人間のいのちは、その仏さまの大きな大きな体の中の細胞の一つとして存在し、一瞬で生まれたり、死んだりを繰り返しながらも、仏さまの体と一体となって、仏さまと同じ無量の時間を生き続けているのです。私たちは、仏さまと同じ無量の時間の中で生かされているのです。

宇宙の誕生よりもはるか昔から、現在を超えて永遠の未来まで、量り知れない時間の中に身を置いていると考えると、ゆったりとした心持ちになって、生き方も変わってくるのではないでしょうか?

無量の時間の中で、あせらず、ゆっくり、しっかりと、一日一日の積み重ねを大切にしていきましょう。

そっと後押し きょうの説法』より

法話

無量 そっと後押し きょうの説法

法話一覧